一戸建て住宅は土地がなければ建てられませんし、土地が決まらなければ設計プランを計画することもできませんので、土地がもっとも重要な部分となります。土地には一戸建てを建てた際にも安定して立地できる強さが必要ですが、業界では地耐力と呼ばれています。地盤が弱いことを軟弱地盤などといいますが、不同沈下や地盤沈下の原因になります。地盤沈下とは建物の地盤がそのまま沈下してしまうことを言いますし、不同沈下とは弱い地盤が沈下することで建物が傾いてしまうこともあります。
古くは水田や湿地だった場所も開発により以前の状態を確認することができませんので、新築後に地盤沈下によって傾いたり損壊により住めなくなる場合もあります。古くからその土地に住んでいる人は昔の状態を知っていますが、知らない土地を選ぶ際には地盤の弱さを見分ける必要があります。地名にはその土地の特徴を表現している場合が多いですが、水や谷、沢や谷地という地名が付いている地域は、昔はそういう状態にあったことを表している場合が多いと言えます。地名からも軟弱地盤かどうかの判断は可能ですから、周辺の情報を入手して選ぶことも必要です。
現在では一戸建て住宅を新築する際には地盤調査を行うことになっていますが、新築時には杭基礎や柱状改良によって軟弱地盤対策が可能です。しかし建物は沈下しなくても、建物回りの地盤は沈下してしまうため、排水管の破損や水道管の断裂など色々なトラブルが起こりますので、地盤の弱い土地は避けることが大切です。